私が彼女に注目したのは、『Love&Dream』での七海ひろきとの"うたかたの恋"のデュエット。初々しい風貌と歌声に目と耳を奪われた。
ティンカーベルを模した衣装で綺咲愛里と対で使われていたなぁ。

次に目にしたのが『こうもり』のメイドちゃん。黄色いメイド服に三つ編みで、コロコロ変わる表情とメイド5人がご主人様に頭を下げるシーンでメイド1人ずつ段々と頭が下になる演出でぺったんこになってたのがかわいらしくて目が離せませんでした。

『Bow Singing Workshop~星~』では、素晴らしい歌声を聴かせてくれました。映像でしか見ていませんが、生で聴きたかった。

そしてそして。
『燃ゆる風』での松寿。
賢くて覚悟の決まった、それでもまだ幼い少年を見事に演じていて感嘆したものです。

『桜華に舞え』でも少年役。この公演は私が北翔海莉のラストを目に焼きつけようとしていたので、正直彼女に注目していませんでした。

『スカーレット・ピンパーネル』では恋人たちの中で、表情豊かに演じている姿が印象的でした。かわいらしい!

そして『阿弖流為』では、また少年役。
菟穂名という蝦夷の少年を娘役とは思えないほどの役作りで演じました。
彼女の演じる菟穂名がいるからこそ、鮮麻呂の最期と阿弖流為の無念さ、やり切れなさが際立つのです。素晴らしい役者だと舌を巻きました。

そんなこんなで、"なんとなく注目していた娘役さん"から、"目が離せない娘役さん"となり、応援していたのですが…。

宙組への異動が発表されました。

彼女の今後がどうなるのか。
同期がトップを務めている組への組替えが何を指しているのか…。
彼女の実力を評価して、相応の活躍の場を与えてくれるのか?
応援する身としては不安が大きいですね。
 
先日星組公演を観劇し、やはり彼女は力のある娘役であることを再認識しました。
そして、礼真琴と組んで踊るすみれの花の場面。
初々しい衣装がよく似合い、礼真琴とお似合いでした。礼真琴が、ものすごくかっこよく見えたのです。
歌のデュエットがなかったのが残念ですが、身長のバランスも互いに持つ雰囲気もよく合っていてとても良かった。

そして、エトワール。
私の想像を超えたエトワールを聴かせてくれました。一音一音正確に歌い、高音もスコーンと発声できる音域の広さ。
圧巻のエトワールでした。
歌い始める前に、目を閉じてすうっと息を吸い「よしっ!」という表情をしてから、歌い始める姿に彼女の素の人柄を見た気がします。ひたむきに芸に向き合う方なのだろうなぁ。
今までいろんなエトワールを聴いてきましたが、どのエトワールの中でも1番よかったと思います。本当に素晴らしい。

宙組へ行った後、彼女の実力に応じた活躍ができますように。
そして、できればヒロイン経験を積んで…礼真琴の相手役として帰ってきてほしい想いがあります。

がんばれ、天彩峰里!